医療機関で働く人の社会的評価が高いのに対し、介護施設などで働く介護職の評価は、現状でまだ高いものとは言えない。
しかし、今後、介護職の社会的評価はどんどん高まっていくと考えられている。
その理由は、高齢者の急増だ。
政府が発表している人口統計においても、2010年には1419万人であった75歳以上の人口は、2025年には1.5倍にまで膨れ上がると予想されている。
しかも人口がどんどん減少している日本であっても、高齢者の数は増え続けると言われていて、介護業界で働く人の人材不足は深刻な問題なのだ。
人口減により消費が落ち込む業界が多い中、介護業界は成長を続ける将来性のある業界と言っても過言ではない。
介護業界は、門戸が広く、求人数多く、採用率も高いと言われている。
そして、実はキャリアアップも望める業界だと言われているのだ。
例えば、全くの未経験の転職者であっても、採用率はかなり高いと言われるのが介護職の仕事だ。
もちろん、無資格で雇用されることも珍しくない。
また、実務経験を3年以上積めば、研修などを踏んで国家資格の取得をすることが可能である。
介護福祉士の資格は、医療機関で働く医師や看護師と同じ国家資格だ。
今後、介護業界が急激に成長するにあたり、介護福祉士の人材不足はもっと問題となり、資格を保有している人の社会的評価はますます高まっていくと考えられている。医師や看護師が働く医療機関と、介護福祉士が働く介護施設が連携し、包括的な取り組みがなされていくというのは自然な流れであろう。